私の師匠は沖田総司です【上】
「あの、何か?」

「あっ、いや、その……」

天宮さんが怪訝な目で私を見てきた為、私は急いで肩を掴んだ手を離した。

「あの、さっき沖田組長に体を竹刀で打たれたから、今日はもうやめた方がいいと思って」

「心配してくださりありがとうございます。ですが、私にとってあれは怪我の内に入りませんので、ご安心ください」

それだけ言うと再び沖田組長と稽古を始めてしまった。

天宮さんは何度沖田組長に体を竹刀を打たれても立ち上がる。

その顔はどこか嬉しそうに見えた。

結局その日の稽古は天宮さんが気絶するまで続けられた。
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