私の師匠は沖田総司です【上】
「いいですよ。そこに置いといてください」

「ああ、だがすでに洗う物が沢山あるな。……よし、俺もやろう。平助も手伝え」

「そうですねィ」

一君と平助も洗濯を始めた。

「そんな隊の組長に洗濯をさせるなんて、申し訳ないです」

「天宮さんの言う通りです。洗濯は私と天宮さんでしますよ」

「確かおめえは1番隊の山野でしたよねィ。気にする必要はありませんぜ。大勢でやった方が早く終わりやすから」

「平助の言う通りだ。気にするな」

天宮さんの隣に山野君がいなくても、あの二人がいる事も多いんだよな。

僕も天宮さんともっと仲良くなりたい。

それにはどうしたらいいんだろう。

「終わったな」

「そうですね」

「皆さん、ありがとうございました」

「別に構いませんぜ。じゃあ、ついで干してあげまさァ」

「ありがとうございます、平助君」

「本当、おまえは敬語外れねェな。まぁ、真面目な所も蒼蝶の良いところなんですけどねィ」

平助が天宮さんの頭を撫でている。すると、天宮さんは嬉しそうに目を少し細めた。
< 278 / 472 >

この作品をシェア

pagetop