私の師匠は沖田総司です【上】
「おい!!てめえ、待ちやがれ!!」
後ろから土方さんの声がする。後ろを振り返れば土方さんが後を追って来ていた。
「ちょっとだけコイツを借りるだけだ。ちゃんと返すから安心しろ」
「そんな言葉信じられるかよ!!」
「ちっ」
龍馬さんは少し舌打ちした後、近くの路地に入り込んだ。
路地は薄暗く見通しが悪い。
でも、いくら薄暗くても土方さんからの追跡を逃れられるとは思わなかった。
それに私の手を引いている限り、私が重りになっているから追いつかれるのは時間の問題だ
このままじゃ龍馬さんが捕まってしまう。
「龍馬さんこのままだと逃げ切れません。だから私の手を離してください」
「絶対に逃げ切るから安心しろ」
龍馬さんが懐から何かを取り出す。それは小さな黒い球だった。
龍馬さんは一旦走るのを止めると、それを土方さんに向かって投げつけた。
「ぶわっ!何だこれ!」
それは白い煙を吹き出し、辺りが濃い霧に包まれた。煙の中から土方さんの咳き込む声がする。
「ヅラ特製の煙幕だ。今のうちに行くぞ」
龍馬さんが再び私の手を取って走り出す。
私は後ろにいる土方さんの事が気になったけど、繋がれた手を無理に振り解くことができずに走り続けた。
後ろから土方さんの声がする。後ろを振り返れば土方さんが後を追って来ていた。
「ちょっとだけコイツを借りるだけだ。ちゃんと返すから安心しろ」
「そんな言葉信じられるかよ!!」
「ちっ」
龍馬さんは少し舌打ちした後、近くの路地に入り込んだ。
路地は薄暗く見通しが悪い。
でも、いくら薄暗くても土方さんからの追跡を逃れられるとは思わなかった。
それに私の手を引いている限り、私が重りになっているから追いつかれるのは時間の問題だ
このままじゃ龍馬さんが捕まってしまう。
「龍馬さんこのままだと逃げ切れません。だから私の手を離してください」
「絶対に逃げ切るから安心しろ」
龍馬さんが懐から何かを取り出す。それは小さな黒い球だった。
龍馬さんは一旦走るのを止めると、それを土方さんに向かって投げつけた。
「ぶわっ!何だこれ!」
それは白い煙を吹き出し、辺りが濃い霧に包まれた。煙の中から土方さんの咳き込む声がする。
「ヅラ特製の煙幕だ。今のうちに行くぞ」
龍馬さんが再び私の手を取って走り出す。
私は後ろにいる土方さんの事が気になったけど、繋がれた手を無理に振り解くことができずに走り続けた。