私の師匠は沖田総司です【上】
「そないに直球に褒められたら照れるやろ。ほんま面白い娘さんやな。名前はなんてゆうんや」
「天宮蒼蝶です」
「蒼蝶ちゃんか。よろしゅうな」
「こちらこそよろしくお願いします」
横になったままだったので、首だけ軽く下げた。すると山崎さんが白い歯を見せてニッと笑う。
「蒼蝶ちゃんはかわえぇな。惚れてまうやろ」
「惚れるって大げさですね」
「それだけ蒼蝶ちゃんがええ娘やって意味や」
しばらく山崎さんと笑い合っていると、部屋の襖がガラッと開いた。
そこにいたのは
「土方さん」
「ああ、目を覚ましたようだな」
どこか思い詰めた表情をする土方さんが立っていました。土方さんは部屋に入ると襖を閉め、傍らに腰を降ろした。
「副長、どないしたんでっか?」
「……」
「用があらへんやったら出て行ってほしいんやけど。蒼蝶ちゃん、目が覚めたばっかりでっから」
すると、土方さんは頭を少し掻いて小さな声で言った。
「見舞いに来たんだよ。女相手に思いっきり木刀を叩き込んだからな。やっぱ、気になってよ……」
「それは、ご丁寧にありがとうございます。私は大丈夫です」
「そうか」
土方さんって鬼の副長って通り名があるけど、意外と優しい一面があるんですね。
ああ、そういえば師匠が土方さんは本当は優しい人だと言ってたような気がする。
「まぁ、僕はそこまで好きじゃなかったけどね」とも言ってましたが。
「天宮蒼蝶です」
「蒼蝶ちゃんか。よろしゅうな」
「こちらこそよろしくお願いします」
横になったままだったので、首だけ軽く下げた。すると山崎さんが白い歯を見せてニッと笑う。
「蒼蝶ちゃんはかわえぇな。惚れてまうやろ」
「惚れるって大げさですね」
「それだけ蒼蝶ちゃんがええ娘やって意味や」
しばらく山崎さんと笑い合っていると、部屋の襖がガラッと開いた。
そこにいたのは
「土方さん」
「ああ、目を覚ましたようだな」
どこか思い詰めた表情をする土方さんが立っていました。土方さんは部屋に入ると襖を閉め、傍らに腰を降ろした。
「副長、どないしたんでっか?」
「……」
「用があらへんやったら出て行ってほしいんやけど。蒼蝶ちゃん、目が覚めたばっかりでっから」
すると、土方さんは頭を少し掻いて小さな声で言った。
「見舞いに来たんだよ。女相手に思いっきり木刀を叩き込んだからな。やっぱ、気になってよ……」
「それは、ご丁寧にありがとうございます。私は大丈夫です」
「そうか」
土方さんって鬼の副長って通り名があるけど、意外と優しい一面があるんですね。
ああ、そういえば師匠が土方さんは本当は優しい人だと言ってたような気がする。
「まぁ、僕はそこまで好きじゃなかったけどね」とも言ってましたが。