私の師匠は沖田総司です【上】
「これ、天宮さんの羽織?」

「そうですよ」

組長は「ふ~ん」と言うと、羽織をクンクンと嗅ぎ始めました。

「何してるんですか」

「ん~?天宮さんって、いい匂いがするんだなって思って。男共の汗臭い臭いとは天と地の差だ。

女の子の匂いっていいな」

それからも犬みたいに、クンクンと羽織の匂いを嗅ぎ続ける組長。

組長は匂いフェチなのでしょうか?

意外な一面を発見しましたね。

「どうしました?」

手拭いで組長の髪を拭いていると、組長が顔を私の方に向けてきました。

そしてニィッと悪戯そうに口の端を上げると

「もっと天宮さんの匂いを嗅ぎたくなった」

と言って、突然私の腰に腕を巻きつけてきました。

組長が顔を私の腹の辺りに埋め、クンクン匂いを嗅ぎ始めます!

「ちょ、ちょっと!組長!」

「やっぱり実物の方がいいな。それに、やわらかい」

やわらかい……?イコール太ってるってことですよね!?

ぬぉぉぉぉぉ!!私のプ二プ二体型が浮き彫りにぃぃぃ!!

「組長、離してください!!」

「何?組長に指図するつもり?」

1番隊の組長の肩書を使い、私を黙らせる組長。

なんという職権乱用でしょう。
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