私の師匠は沖田総司です【上】
そして、鍛冶屋についたのですが

「えっ……直せない?」

「そうや。折れた刀を繋げても繋ぎ目の部分が脆(モロ)くなる。

だから新しい刀を買った方がええよ」

「そんな……」

鍛冶職人の口から出たのは予想外の言葉。

その言葉に、私はショックを隠せませんでした。

他の刀なんて使いたくない。 使うなら師匠の刀がいいのに……。

シュンと肩を落としていると、背後にいた斎藤さんが前にでた。

「ならば、その折れた刀を二本の刀にしてくれないだろうか」

「二本の刀ですか?」

「そうだ。短い方は短刀。長い方は刀にしてくれ」

「そうなると刀にする方は普通よりも短い刀になりますが」

「天宮、それでいいか?」

また師匠の刀を使えるならその方がいい。

「はい、よろしくお願いします!」

「分かりました」

「どれぐらい掛かる」

「そうですね……。3週間ほどかと……」

3週間……。

ずいぶん時間が掛かりますね。

でも、また師匠の刀を使えるなら気にしません!
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