私の師匠は沖田総司です【上】
師匠、裏方の仕事は大変です
太陽の代わりに月が空に腰を降ろす頃。
島原は眠りにつく町の人々と入れ替わるように目を覚ます。
「蒼蝶ちゃん、これ部屋に運んで!」
「はい!」
「蒼蝶ちゃん、こちらのお客様を部屋に案内して」
「はい、こちらへどうぞ!」
「蒼蝶ちゃん、この部屋を片付けてや」
「はっ、はい!」
休む間もなくあちこちから私を呼ぶ声がします。
角屋で働き始めてからはや5日。
天宮蒼蝶、毎日慌ただしい生活を送っております。
師匠、私はハッキリ言って裏方の仕事をなめていました。
実際に働いてみると、屯所で隊士兼女中そして組長のお世話をしている方が遥かにらくです。
「う゛ーん……」
つかぬ間の休息の時間。
慣れない仕事でバキバキになった身体を伸ばします。
本当は足を広げてストレッチをしたいのですが、今着ている女物の着物ではそんなこともできません。
早くこの小豆色の着物から、いつもの袴に着替えたいです。
女物の着物は動きにくいし疲れますよ。
「蒼蝶ちゃん、どこ!?」
あぁ、また呼ばれた。
島原は眠りにつく町の人々と入れ替わるように目を覚ます。
「蒼蝶ちゃん、これ部屋に運んで!」
「はい!」
「蒼蝶ちゃん、こちらのお客様を部屋に案内して」
「はい、こちらへどうぞ!」
「蒼蝶ちゃん、この部屋を片付けてや」
「はっ、はい!」
休む間もなくあちこちから私を呼ぶ声がします。
角屋で働き始めてからはや5日。
天宮蒼蝶、毎日慌ただしい生活を送っております。
師匠、私はハッキリ言って裏方の仕事をなめていました。
実際に働いてみると、屯所で隊士兼女中そして組長のお世話をしている方が遥かにらくです。
「う゛ーん……」
つかぬ間の休息の時間。
慣れない仕事でバキバキになった身体を伸ばします。
本当は足を広げてストレッチをしたいのですが、今着ている女物の着物ではそんなこともできません。
早くこの小豆色の着物から、いつもの袴に着替えたいです。
女物の着物は動きにくいし疲れますよ。
「蒼蝶ちゃん、どこ!?」
あぁ、また呼ばれた。