私の師匠は沖田総司です【上】

「天宮さん、僕にあまりよそよそしい態度とらなくなったね」

「そうですか?」

「うん。あの時は本当にごめんね。……まだ、怒ってるよね」

組長がシュンとした顔で謝りました。

もし組長に犬の耳と尻尾があれば垂れていますね。

想像しただけで可愛いです。

「確かにあの時は急にされてビックリしました。でも、怒ってはいません」

「本当に?」

「はい」

「じゃあ、またしていい?」

へっ!?

「あの……それは、ちょっと……」

「あはは、冗談だよ。本当、天宮さんって面白いな」

「むぅ」

「ごめんごめん、怒らないでよ。まぁ、怒った顔も可愛いけどさ」

私の怒った顔が可愛いとか組長は変わってますね。

そう言えば私も龍馬さんに似たような事を言われた事がある気がします。

私達は変な感性の持ち主なのですかね?

「じゃあ、そろそろ僕帰るね」

「あっ、はい」

組長は私に背を向けましたが、すぐにクルリと私の方に体を戻しました。
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