私の師匠は沖田総司です【上】
「じゃあ、桜木ともう一人で試合をやってもらいたい。それで、試合の手本になって欲しい。誰かいるか?」
『蒼蝶、行きなよ』
わっ、私ですか!師匠!
「ですが、師匠。相手は全国大会で優勝してる人ですよ。私が勝てるわけ……」
『君は僕が鍛えたんだよ。新選組1番隊組長の僕が認めた弟子、蒼蝶が負けるはずない。良いから騙されたと思ってやってみなよ。
それに、負けたとしても良い経験になるからさ』
師匠……。
師匠が私に期待してくれている。それだけで、体の奥から勇気が溢れてきた。
やってみよう。
そして師匠にさすが僕の弟子だって言ってもらうんだ。
「先生、私がやります。やらせてください」
「天宮。おまえ帰宅部なのに大丈夫か?」
「大丈夫です。やります」
詩織がやめときなよって言うけど、私は譲らなかった。周りの人もヒソヒソと私のことを話している。
すると桜木さんがクスリと笑った。
「いいですよ、先生。ちゃんと手加減しますから」
「そうか?桜木が言うなら良いだろう。じゃあ、それぞれ準備を始めてくれ」
私と桜木さんはそれぞれ準備を始める。
「先生、これどうやって着けるんですか?」
「ああ、これはこうやってだな」
私一人では防具もつけられない。そんな私をクラスの人たちはクスクスと笑っていた。
確かに防具もつけられない人が全国大会優勝者と試合をするんだもんな。
笑って当然だ。
でも、詩織だけは笑わずに両手をギュッと握り締めていた。
私が怪我をしないように祈ってくれているのかもしれない。
『蒼蝶、行きなよ』
わっ、私ですか!師匠!
「ですが、師匠。相手は全国大会で優勝してる人ですよ。私が勝てるわけ……」
『君は僕が鍛えたんだよ。新選組1番隊組長の僕が認めた弟子、蒼蝶が負けるはずない。良いから騙されたと思ってやってみなよ。
それに、負けたとしても良い経験になるからさ』
師匠……。
師匠が私に期待してくれている。それだけで、体の奥から勇気が溢れてきた。
やってみよう。
そして師匠にさすが僕の弟子だって言ってもらうんだ。
「先生、私がやります。やらせてください」
「天宮。おまえ帰宅部なのに大丈夫か?」
「大丈夫です。やります」
詩織がやめときなよって言うけど、私は譲らなかった。周りの人もヒソヒソと私のことを話している。
すると桜木さんがクスリと笑った。
「いいですよ、先生。ちゃんと手加減しますから」
「そうか?桜木が言うなら良いだろう。じゃあ、それぞれ準備を始めてくれ」
私と桜木さんはそれぞれ準備を始める。
「先生、これどうやって着けるんですか?」
「ああ、これはこうやってだな」
私一人では防具もつけられない。そんな私をクラスの人たちはクスクスと笑っていた。
確かに防具もつけられない人が全国大会優勝者と試合をするんだもんな。
笑って当然だ。
でも、詩織だけは笑わずに両手をギュッと握り締めていた。
私が怪我をしないように祈ってくれているのかもしれない。