永遠の夏、めぐる季節の中で
世界で一人ぼっち
私の名前は春花。
この名前は今は亡き祖母がつけてくれた
名前だ。
不幸続きだった母の名前、「雪子」と言うが、その名前を見兼ねて、あなたには
春のような人生の中で、沢山の花を咲かす生き方をしてほしいと、
大好きだったおばあちゃんがつけてくれた名前だった。
当時赤ん坊に興味がなくやがて育児放棄するだろうと思った娘を見て代わりに
つけたのだそうだ。
なのに私の人生の春など知らない。
いつも真っ暗、寒く凍える冬のようだ…
「ガッシャーン!」
皿が割れた音がするいつもの事。また投げつけたのだろう
「あなたってばいつもそう!会社の話で
私の話になれば疲れたって言って、ろくに話を聞いてくれないじゃない!」
「なんだよ!疲れてるんだ明日日曜なんだから明日にすればいいじゃないか。!」
「春花はまだニートなのよ!?21にも
なって大学行ってるわけじゃないし。」
階段の上から聞き耳たてていたらドキッとした。
「近所や親戚になんと言われてるか
気になってしょうがないわ。」
「まったく面倒だわ。」
「だから子供なんか産まなきゃよかったのよ」
しとしとと雨が降ってきた音がする。
のどを押し殺した痛みのなか
声にならない声をあげ泣く。
「うっ、うっ、おばあちゃん、誰か、誰か…ぁっ!うわぁああぁん……」
夜中やがて強い雨が窓を叩く音で、布団の中、泣いたまま寝むってしまったことに気がついた。
トイレに起きていくとボンヤリと階下の父の書斎から電気がついているのが目に
入った。
「珍しいな、なんだろう?」
気になったものの眠いのですぐ寝ることにした。
翌朝、父が書斎で書斎でしていた事を知る事になった。
朝、食堂の机には細かいメモ書きがあった。
「春花へ。突然の事ですまない、実は
春花には生まれた時から亡くなったと
知らされていたおじいさんが今でも
田舎に一人で暮らしているんだよ。
元気で生きてるんだ。
暫くそこへ行って療養してくるといい」
住所は長野県○△市◻️町〜〜〜。・・・。 電話は○○ー○○○○〜
読み上げていく。
「うつぎみの私に気分転換に田舎へ、か。」
そして、私達は2、3日旅行に行ってるので、支度が出来たら行くようにと書かれていた。
帰ってきた時家にいたら追い出すとも。
そしてパソコンからの地図がメモと一緒に置いてあった。
「はぁ〜、ウチの親のしそうなことだな。」 「いかにも」
春花はぶつぶつと何かいいながら支度をすませ、家を後にした。
「そのおじいさんとやら、気が合えば
いいんだけど。」
空は夏らしいすみ渡る青空だった。
この名前は今は亡き祖母がつけてくれた
名前だ。
不幸続きだった母の名前、「雪子」と言うが、その名前を見兼ねて、あなたには
春のような人生の中で、沢山の花を咲かす生き方をしてほしいと、
大好きだったおばあちゃんがつけてくれた名前だった。
当時赤ん坊に興味がなくやがて育児放棄するだろうと思った娘を見て代わりに
つけたのだそうだ。
なのに私の人生の春など知らない。
いつも真っ暗、寒く凍える冬のようだ…
「ガッシャーン!」
皿が割れた音がするいつもの事。また投げつけたのだろう
「あなたってばいつもそう!会社の話で
私の話になれば疲れたって言って、ろくに話を聞いてくれないじゃない!」
「なんだよ!疲れてるんだ明日日曜なんだから明日にすればいいじゃないか。!」
「春花はまだニートなのよ!?21にも
なって大学行ってるわけじゃないし。」
階段の上から聞き耳たてていたらドキッとした。
「近所や親戚になんと言われてるか
気になってしょうがないわ。」
「まったく面倒だわ。」
「だから子供なんか産まなきゃよかったのよ」
しとしとと雨が降ってきた音がする。
のどを押し殺した痛みのなか
声にならない声をあげ泣く。
「うっ、うっ、おばあちゃん、誰か、誰か…ぁっ!うわぁああぁん……」
夜中やがて強い雨が窓を叩く音で、布団の中、泣いたまま寝むってしまったことに気がついた。
トイレに起きていくとボンヤリと階下の父の書斎から電気がついているのが目に
入った。
「珍しいな、なんだろう?」
気になったものの眠いのですぐ寝ることにした。
翌朝、父が書斎で書斎でしていた事を知る事になった。
朝、食堂の机には細かいメモ書きがあった。
「春花へ。突然の事ですまない、実は
春花には生まれた時から亡くなったと
知らされていたおじいさんが今でも
田舎に一人で暮らしているんだよ。
元気で生きてるんだ。
暫くそこへ行って療養してくるといい」
住所は長野県○△市◻️町〜〜〜。・・・。 電話は○○ー○○○○〜
読み上げていく。
「うつぎみの私に気分転換に田舎へ、か。」
そして、私達は2、3日旅行に行ってるので、支度が出来たら行くようにと書かれていた。
帰ってきた時家にいたら追い出すとも。
そしてパソコンからの地図がメモと一緒に置いてあった。
「はぁ〜、ウチの親のしそうなことだな。」 「いかにも」
春花はぶつぶつと何かいいながら支度をすませ、家を後にした。
「そのおじいさんとやら、気が合えば
いいんだけど。」
空は夏らしいすみ渡る青空だった。
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