惑わしの5days・番外編集
少し首を傾げて私に尋ねる姿に、私の心臓はドキッと大きく跳ね上がった。


な……何ときめいてんのよ光!


コイツのせいでせっかくの休日潰されてジロジロ見られるハメになってるのに、なんでドキドキしちゃってんの!?


「別に……もういいわよ」


あり得ないと思っているのに、口から出たのは拒否の言葉ではなく承諾の言葉。


「ありがとう光。後オレの事、謙亮って名前で呼んでよ」


「………謙…亮?」


微妙に視線を逸らして呟くと、八雲……謙亮は意地の悪い笑顔でも穏やかな笑顔でもない、とても嬉しそうな笑顔を私に向けた。
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