惑わしの5days・番外編集
元気が私に声をかけているのが辛うじて耳に入るが、恐怖感で支配された私には返事を返す余裕等微塵も無い。


「イヤ……幽霊ヤダ………」


ガタガタ震えて首をブンブン横に振ると、優しく背中を撫でられた。


「大丈夫だって、睦杜」


ああ……なんか落ちつく……


好きな人に慰めて貰えるのって、やっぱり心が楽になるよね………


私、元気を好きになって良かっ


「幽霊なんて出ねぇよ。今の全部オレの作り話」


「…ハァ~~~!?」


あまりにも大きな声を出した為、仲良く身を寄せ合っていたスズメ2羽がビックリして飛び去った。
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