マウンドのプリンス*青空の下、ふたりでずっと*
「大丈夫だよ!今はできないけど大会には間に合わせるから。
それにわたしはみんなと違って背が低くてリベロだからスパイクもサーブも打たないから
レシーブ専門だしちょっと肩やっちゃっても平気平気!」
わたしはちょっと無理があるかなと思いながらも1人で明るく振る舞ってみた。
「でも……三角巾で腕を固定しなければいけねぇってことは、
他の奴らみたいに打ち身とかじゃ済まないわけで……
その肩、何て病院で診断された?」
山内くんは顏を上げてくれたけど、それでも申し訳なさそうな表情は変わらなかった。
「いや、本当に大したことないから……」
他のみんながボールに当たっても打ち身で済んでるなら脱臼したなんて恥ずかしすぎて言えるわけがないよ。
1人で違う病名もらっちゃったなんて……。