マウンドのプリンス*青空の下、ふたりでずっと*
「佐々木、俺に気を遣わなくていいからちゃんと言って。
打ち身よりもひどかったんだろ?骨折とか?」
わたしは急いで首をフルフルと横に振った。
「ううん!本当にそこまでいってないから!ちょっと脱臼しちゃっただけだし」
「脱臼……。だから腕固定されてんのな。
しかも佐々木って利き手右だよな?」
脱臼と聞いた瞬間、山内くんは青ざめた表情に変わり、相当ショックを受けてるように見えた。
「おはよう!今日はやけに静かだな~!ホームルーム始めるぞ」
と何にも知らない担任の先生が教室に入ってきてそのままホームルームが始まった。
山内くんは本当にごめんなと言って席に戻って行ったんだ。