マウンドのプリンス*青空の下、ふたりでずっと*
「大会すべて休めとは言わない。
でも今週末の試合は佐々木さんのこれからのためにも応援で我慢しよう。
その後なら次の週で一週間空くから、一ヶ月経つし許可出せるよ」
ねっ?と諭すように優しくわたしに言う先生。
ここまでわたしのことを考えてくれて、わたしの意思をなんとか尊重しようとしてくれる先生に歯向かうことができなかったあたしは
「……はい」
としぶしぶ返事をしたんだ。
それから、翌日の部活で自分の口から今週末の試合には出ないことを伝え、わたしのポジションは今まで代わりに入っていた詩乃が出ることになった。
数日後、試合の日がやってきた。