マウンドのプリンス*青空の下、ふたりでずっと*



1セット目は25-15でわたしたちの学校が取った。



コートから戻ってきたレギュラーメンバーはとても活気があって、次のセットも余裕で取れそうなような気がしてきた。



タオルで汗を吹いたり、スポーツドリンクを飲みながらお互い声をかけあっていて



先生も2セット目もこの調子でな!というだけであとはみんなを見守ってるだけだった。



「茉優~!試合出たくてうずうずしてないー?



大丈夫だよ!うちらが必ず茉優の出る試合を作るから」



「はい!ってわたし、そんな先輩が中から見ても試合出たそうにしてました?」



一生懸命、ベンチの子たちに負けないくらい応援してたつもりだったんだけどな。



2セット目は言われないようにしないと。



「うん、全面に出てたよ!もちろん抑える必要もないよ。



今日はそのもやもやは全部声にぶつけておいで、それで次回はコートで全開すればいいんだから」



セット間のタイムが終わるホイッスルが鳴るとさあ、行くよー!と部長は言ってメンバーたちとまたコートに向かって戻っていった。



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