CLOVER
「おっおい!勝手に決めるなよ!!」
智は半分本気みたいな感じで
そう言うと、優奈の横に座った。
優奈の顔がみるみる赤くなってゆく。
もう爆発寸前。
「ん〜…待ち合わせ場所はこの寺の前でよくね?」
祐希が真剣な顔をして言った。
「うーん、そうだよね。それでいいじゃん」
適当に決めてゆく葉月。
「時間はどうする?」
「12時位かな?」
「おっけーい♪」
スケジュール帳に書き込む私。
なんかすっごく楽しみになってきた♪
宝を見つけて、
みんなの恋が叶うといいな…♪
「由香は先輩とどぉなの?」
葉月がにやけながら言った。
「えっ…どうって何も…ないよ。あの夜以来会ってないし」
「そうなの!?」
「うん」
私はいまも先輩があの綺麗な彼女と
付き合っているのかは分からなかった。
あの夜会って以来、先輩の姿は見ていない。
私はいまでも先輩が好きなの?
それすら分からない。
でも、あの夜会うまでの自分と比べれば、
今の私はそんなに先輩の事を
好きではないと思う。