遺手紙「貴女はもう忘れたかもしれないが」

コペンで野宿

○あなたはもう忘れたかもしれないが

コペンはもう夜でした。チボリのイルミネーションを抜けて
中央駅まで行きました。もう真夜中でしたね。

橋の袂の芝生で寝袋に入って眠りました。
憶えてますか?よくもまあ大胆にも。

でかい米軍の寝袋でしたから何とか二人入れました。
一生忘れることはないでしょう。
ヨーロッパで初めての野宿でした。


○あなたはもう忘れたかもしれないが

ベラホイのユースで分かれました。
「リューベックで車買ってきます」
「コペンで仕事探します」
ユースの掲示板が唯一の連絡場所でしたね。
< 6 / 33 >

この作品をシェア

pagetop