コーヒーを一杯
次第に、言葉や顔つきだけには留まらず、今日子は外見までもが悪い方へと変化をしていった。
スカートの丈はいつの間にか短くなり、髪の色も茶色に染まり。
化粧までもし始めた。
そうして、成績までもが落ち込んでいく。
東大生の家庭教師に褒められていたのが嘘のような落ち具合だった。
おかげで、学校からは度々呼び出しを受けていた。
「お嬢さんは、我校との相性がよくないのではないでしょうか。無理なさらずとも結構ですよ」
言葉はやんわりと丁寧だけれど、遠まわしに転校しろと言っているんだ。
冗談じゃない。
高い受験料や入学金を払っているんだ。
娘の素行が乱れたのは、学校の責任もあるんじゃないの?
成績だって、理解力のある娘の成績が落ちるなんて、教え方が悪いに決まっている。
ちゃんと一人ひとりに目をやっているのか疑いたくなるわ。
憤慨しながらも、気弱な性格ゆえに頭を下げて、これからも宜しくお願いします。といってしまう自分が嫌になる。