僕の幸せは、星をめぐるように。
「あ……なるほど。確かに恋しないでも生きていけっけど、それだと何か物足りない的な感じ?」
わたしは水を一口飲んでから、ユカチンにそう聞いた。
「ま、そんな感じでね? てか、あんたと恋バナする日がくるとは……」
「ね。何か不思議な感じすんね! で、ユカチンはクニオのどこ好きになったぁ?」
「面白いべ? あいつ。いーやつだし。嘘つけないし。そーゆーとこ」
ユカチンはそう言いきった後、ぱくりと最後の一口を食べた。
……うーん、ユカチンって恋バナする時も至って普通だ。
クニオの前ではロマンチック浮かれモードになるのかな。
いやいやまさか。
てか、付き合ったってことは、これからクニオとデートとかチューとかあれとかこれとかするってことだよね……。
ユカチンは中学の時、彼氏がいたことあるらしいけど。
クニオは初カノか。
うわあああ。
これって大人の階段のーぼるーってこと?
ま、そうだよね。もう高校生ですからね!
早い人なんか中学の頃からやりまくってるらしいしね!
「……あんた、顔赤くなってっけど、何考えてんだぁ?」
「いんやいや、なんも、なんも!」
帰り道、クニオに『お付き合いおめでとう! 今夜は赤飯だね!』と送ると、
『おうよ。何だかんだ言っておめーらのおかげかもしれない。マジ感謝!』と返ってきた。
スマホを見ながら、ふふっとわたしは笑顔になっていた。
ん? もういっこメッセージ来てるぞ。
『約束の満ニラ、ギョーザ入りで麺大盛り、ニラモツ丼つきでシクヨロ~』
うぅわ、調子乗ってるー!