僕の幸せは、星をめぐるように。
☆ ★ ☆
「トシミ~、阿部くんと何話してた?」
「ちょっとね」
いつも通り、教室のベランダに座り、ユカチンとお弁当を食べる。
今日のわたしのメニューはひじきごはんと、ナポリタン。
相変わらず母の弁当箱内の構成はファンキーだ。
乾燥した晴れ間が続くこの頃は、
風が心地よいこの空間でご飯を食べることが多い。
ちょうど上の階のベランダのおかげで、真昼の今は日陰にもなっている。
「阿部くんって謎だよねぇ。クニオと仲良いことも含めて」
そう言って、ユカチンは内側に巻かれたボブの髪を左手ではねのけながら、カップラーメンをすすった。
教室のロッカーに隠されている電気ポットは、ユカチンの私物である。