僕の幸せは、星をめぐるように。


ほろ酔いのまま家に帰り、スマホをいじる。


さっきのユカチンとクニオの話を頭の中でリピートさせながら、わたしはフェイスブックを開いた。


わたしは登録しているだけで、写真も記事も何も上げていないけど。

友達も、ユカチンやクニオ、青森の大学に進学したナナミちゃん他陸上部のみんな。

あとは、なぜか軽音のパンク頭くん。

そしてやたら友達が多いわたしの母くらいだ。


阿部くんの近況、ここで見れたりしないかな? と思いながら、検索ページを開こうとしたが――。


ん? 友達リクエストが1件、来ている。


しまった。1週間くらい放置してた。

誰だろう?


そう思いながら、クリックしてみると。

『Shinpei Kusama』

しんぺい、くさま……?

ん? 誰だ。


写真は、ベースボールキャップを被った、目がパッチリとした同世代くらいの男性。

出身は阿部くんの地元の町だ。


――あ!


『阿部ちゃんのズッ友のクサマでーす!』


思い出した! 

阿部くんの友達、クサマくんだ!


懐かしい~、3年半ぶりくらいか。

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