僕の幸せは、星をめぐるように。
わたしは思わずスマホを遠ざけた後、目の前に近づけて、その文字を凝視した。
ふ、不倫? それって……。
『え、阿部くん結婚してたの!?』
『違う違う!笑 阿部ちゃんの相手が結婚してる人なの!』
そうだ、そうだよね。
阿部くん、普通に大学通ってるって噂だし。
わたしは少し心を落ち着かせようと思い、ベッドに寝転がった。
今の阿部くんは人妻と何やらやらかしているらしい。
昔から年上キラーだったけど、これはかなーりやばくないだろうか。
それよりもわたしは気にかかっていた。
わたしは誰よりも阿部くんの幸せを願っていたはずだ。
その結末は不倫ドロドロ愛ですと!?
(ドロドロかは知らないけど)
首筋にじわりと汗がにじむ。
相手は何者なのだろう。
それを考えると、嫌な予感がして、心臓がどくどくと早く鳴った。
わたしは手を少し震わせながら、再びクサマくんにメッセージを送った。
『その相手って、もしかして、中学の頃の先生だったりする?』