僕の幸せは、星をめぐるように。
弱小の陸上部で1人、大会で優勝するようになって、部をひっぱっていこうと頑張って。
でも結局、部の皆の嫌がらせによって、足を故障して引退したこと。
その日、砂をトンボでならしていた後輩の顔は少し歪んでいた。
顧問の先生は職員会議でいなかったし、コーチもその日は体調不良で休んでいた。
誰かアイデアを考えたのかも、
誰が砂場に石をいれたのかも分からない。
きっとわたしをいけすかないと思った集団がグルになって、やったことなんだと思う。
ラッキーだったのは、その日一本目の練習だったため、軽めに跳んだことと、
空中で若干バランスを崩し先に左足が着地したため、本能的に右足をかばった体勢をとれたこと。
よって、片足のみの負傷で済んだ。
わたしは被害者なんてたいそうなものではない。
わたしをもっと上に行かせるために、顧問もコーチも気合いが入っていった。
同時に、部のみんなにも時には怒鳴るなど、厳しく指導をしたり、
朝連や昼連も全員参加になるなど、練習量も増やされたりしていった。
別にみんなは一生懸命に部活なんかやりたくなかったんだ。
何も気がつかなかった。
わたしが頑張ったこと。
それは誰にも求められていないことだった。
むしろ、ただみんなにとって邪魔な存在になっていた。
だから、罰があたったのだ。
部のみんなは、口々に先生に言った。
もっと砂を掘り直した方がいいよ、って言ってあげたのに、
大丈夫と言って勝手にわたしが跳んだのだと。