僕の幸せは、星をめぐるように。


☆ ★ ☆


教室に戻ると、


「ごめん! うちら全然知らなくて……」

「無理やりやらせちゃってごめん! だからリレーも嫌だったんだよね?」


などと、わたしはクラスの派手女子からすごい勢いで謝られていた。


「え? その、えーと」


助けを求めようと、まわりをキョロキョロと見回した。


すると、

「クニオのやつがブチ切れてたっけよ。あいつ嫌がらせにあって陸上辞めさせられたんだから、そういうのやめろよ! って」

と後ろにいたユカチンが教えてくれた。


クラスには同中の人も何人かいるけど、みんなは本当のことを知らない。

単にケガで引退しただけ、って認識だったのだろう。


もう。クニオのヤツ……誰にも言うなっていったのに。

ま、単純バカないいヤツってことで、後で一声かけとくか。



「全然全然! こっちこそリレーやらなくて本当ごめんって感じだし!」


わたしは慌てながらそう言った。


「ちょ、そこ謝るでねーって! うちあれで悔しくてちゃんと部活始めたんだから」


女子たちの後ろから、あのナナミちゃんが顔を出した。


「わ、ナナミちゃん、ごめん! ってまた謝っちゃった。ごめん! わー!」

と、わたしが謝罪スパイラルに陥ると、数名の女子が笑い始める。

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