僕の幸せは、星をめぐるように。

近所迷惑なくらい2人で騒いでいたが、

ちょうど奥の山腹に、光を放つ2両編成の電車が見えた。


家と田んぼがパズルのように敷き詰められている静かな住宅街。


ゴトンゴトンと、その銀河ドリームライン釜石線を走る電車の音が、この空間を優しく包む。


わたしは、その音が小さくなってから、


「クニオ、今日、その、ありがとね。お礼にユカチンとのこと協力してやっから!」


とクニオに伝え、公園の出口に向かって歩き出した。



しかし、少し間をおいた後、


「うぉあ!!」


と急にクニオは大声を出していた。



「な、なに……?」


「あ、今日って、俺、おめぇの陸上部事件、みんなにバラしちゃった……。わー!! 誰にも言うなって約束だったべ? マジごめん!」


やっぱり、こいつ天性のバカだ……。


でも、天性のいいヤツだ。










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