僕の幸せは、星をめぐるように。


今日は快晴。

海が近いため、少し湿ってはいるけど心地良い風がわたしたちを通り過ぎていく。


楽しい時間とともに、少しずつ太陽は西に傾いていった。


「そうか、オラはそういうキャラなのか……。そしたらおめぇはサクラで阿部ちゃんはナカジマだべ!?」


「なんだい、あたしゃちがうよ」

「クニオー、野球行こうぜー!」


「おめぇら全然似てねぇよ……って、あいたたた! 痛いよ姉さん!」


似てないと言われイラっとして、クニオの耳をつねってみたら、本物そっくりのものまねで返された。さすが!


ユカチンはメインステージのバンドをちょっと見てくる、と言ってふらりと出かけていった。

阿部くんがちょうど戻ってきたため、3人でミーティング中。


ちなみにわたしのもひどいが、阿部くんのものまねもひどかった……。



「要は、気になってるってことだべ? 

テレビでそのキャラ見る度に思い出しちゃうほど、ユカチンの中でおめぇが大きな存在になってるんでね?」


とわたしがポジティブに変換すると、


「はんぁあ? んな調子良い話ねーべ?」

と言いつつも、胡坐をかいてうなだれているクニオの顔は真っ赤になっていた。


「なるほど。それっていい感じじゃない? 今日決めちゃいなよ」

阿部くんはハム焼きを食べながらそう言った。


「そうそう、最後はたぶんユカチンあのバンド見るだろうし、2人で行っておいで」

とわたしも背中を押す。


「え? まじ?」


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