それでも愛してる
「卒業しても今と変わらないで元気で
優しい君達で居てください。卒業おめでとうございます。」

今日、卒業だ。これで、慶介ともお別れなんだ。なんだか悲しいな。この三年間あっという間だった。慶介と付き合って初めて人を愛する事を知って。だから、今日で終わりにするんだ。さようなら
慶介........


『もう卒業しちゃったねー』

「そうだな」
もう、さようならなんだ。

『この間の返事なんだけどさ、ゴメン。プロポーズには答えられない。本当にゴメンね。』

「また持病か?」

あーやっぱり、慶介だから勘付いちゃうよねー

『違う。他に好きな人ができたの』

最後ぐらい嘘つかしてね

「嘘だ。お前はいつも嘘を付く時、指を触ったり、首とか髪を触ったりする」

あー何でそう、分かっちゃうかなー

『何言ってんの?自意識過剰にもほどがあるよ?きも過ぎなんですけど』

ゴメン。本当にゴメン。傷付くよね

「なんでだよ?何で自分の気持ちに嘘を付くんだよ?なぁー頼むから本当の気持ちを教えてくれよ」

あーやめてよー!これじゃあ、嘘付いても意味がないじゃん!

『.......ゴメン。さようなら』
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