センセイって。

｢まぁ、ね？こういうのは言われ慣れてるし、運ぶのは君くらい簡単だよ。細いけど筋肉はあるんだから。｣

ふわりと笑う先生の笑顔は、やっぱりまだあどけない感じがする。
ていうかよく見たらスーツ着てたし…
この学校男子ブレザーだからパッと見あんまり気付かなかった…

私の中で、｢制服着てたら絶対わからないランキング1位｣と訳の分からない称号が先生に付いた。

｢とりあえず、入学式は途中入場しようか。まずは足の手当てしてもらっておいで。｣

｢はい…｣

そしてそのまま保健室へと運んでもらった。
保健室に着くまで、先生は軽く自己紹介をしてくれた。

｢じゃあ改めて自己紹介！俺は1年5組の担任、藤堂太陽。皆からは太ちゃんとか、太陽だからサン先生とかって呼ばれてるよ。歳は23歳で、去年新任で桜ヶ丘に来たんだ。担当教科は化学だよ。｣