君と願ったたった一つのもの
二つ上
それからと言うもの、その男の人を見かける事が多くなった。
私はすれ違うたびに挨拶を交わすようになっていた。
そんな日が続き、一ヶ月が過ぎようとしていた頃だった。
「あのさ、今から少し時間ある⁇ちょっと話そうか」
そう、放課後その彼が言ってきた。
名前もなにもまだ知らない。
ただ分かっていることは、私より二つ上の先輩だと言うこと。
「はいっ」
そして…この先輩の爽やかな笑顔に
惹かれてしまったこと。