そこにいる
僕と菜都とシン3人揃って屋上へ行き、いつも座る屋上入り口から一番遠いベンチに腰を下ろした。
僕たちの他にも、サンドイッチやお弁当を広げて食べる生徒たちは結構居た。
「シンちゃん、本当にお弁当食べなくて大丈夫なの?」
菜都がシンを気遣った。
「うん。お腹の調子は随分イイんだけど、食べるとまた壊れそうでコワイから、やめときます。」
お昼のメールチェックをしながら、シンは菜都に応えた。
「そっか・・・用心してた方がいいもんね。」
菜都が弁当に顔を戻すと、シンが僕に再びウインクした。
----バンッッッ!!
突然激しい勢いで、屋上の出入り口の扉が開いた。
あまりに大きな音を立てて扉が開いたので、屋上に居る生徒全員が一瞬シーンとなって、出入り口を見つめた。
屋上に入って来たのは、体育教官であり、風紀担当の荒江だった。
金棒を持った鬼のように、竹刀をブンブン振り回し屋上へ出てきた。
襟を立てた白いポロシャツに黒いジャージが、荒江の怖さを引き立てていた。
「おいっっ!!高杉はどこだ!!」
『泣ぐ子はいねぇか』・・・の『なまはげ』を、荒江は想像させた。
「やべ・・・・」
僕と菜都の影に隠れ、その言葉を発したのはシンだった。
高杉とはシンの苗字だ。
僕たちの他にも、サンドイッチやお弁当を広げて食べる生徒たちは結構居た。
「シンちゃん、本当にお弁当食べなくて大丈夫なの?」
菜都がシンを気遣った。
「うん。お腹の調子は随分イイんだけど、食べるとまた壊れそうでコワイから、やめときます。」
お昼のメールチェックをしながら、シンは菜都に応えた。
「そっか・・・用心してた方がいいもんね。」
菜都が弁当に顔を戻すと、シンが僕に再びウインクした。
----バンッッッ!!
突然激しい勢いで、屋上の出入り口の扉が開いた。
あまりに大きな音を立てて扉が開いたので、屋上に居る生徒全員が一瞬シーンとなって、出入り口を見つめた。
屋上に入って来たのは、体育教官であり、風紀担当の荒江だった。
金棒を持った鬼のように、竹刀をブンブン振り回し屋上へ出てきた。
襟を立てた白いポロシャツに黒いジャージが、荒江の怖さを引き立てていた。
「おいっっ!!高杉はどこだ!!」
『泣ぐ子はいねぇか』・・・の『なまはげ』を、荒江は想像させた。
「やべ・・・・」
僕と菜都の影に隠れ、その言葉を発したのはシンだった。
高杉とはシンの苗字だ。