そこにいる
気が付いたら、僕は弁当も持たずに屋上へ来ていた。
もちろん食欲など全く無いが、なんとなくきまりが悪かった。
小坂先輩は、屋上の入り口で突っ立て居る僕を、広げている分厚い本から一瞬だけ目を離し、チラッとだけ見た。
そしてまた、すぐに本に目を戻していた。
僕はなにげなく、小坂先輩の居る隣のベンチへ行き、座った。
何をするわけでもなく、ただ・・空を見た。
生徒が多く、屋上を利用する事もあり、屋上のベンチの上には、日よけの為のテントのような屋根が貼ってあった。
僕は、その隙間から青空を見ていた。
雲が高くて、真っ青な空だ。
誰が、死のうと、生きようと・・・この空だけは変わらずに、自分のペースで僕たちを眺めている。
「キミのクラスの3名・・・首に『偽』の文字が浮かんでたって。」
本に目を向けたまま、小坂先輩が突然言葉を発した。
あまりに突然だったので、僕は驚いて立ち上がった。
「はっっ・・・はいっ?!」
しかも、小坂先輩の喋った内容は、ゲーム参加者には、とてもリスキーな発言だ。
僕は、小坂先輩はゲームの参加者ではないのかも・・と、思った。
毎日毎日、人が変死しているのに、あまり話題に上らないのも、皆、自分が参加者だとバレたくないせいだ。
なのに、この人は、平気な顔でその内容を語っている。
「その3人が亡くなった夜中の0時、3人一緒に居たそうだ。」
「ど・・・どうしてそんな事・・・知ってるんですか・・?」
どこでそんな情報を仕入れてくるんだろう・・・この人。
小坂先輩は、本にしおりを差し込むと、ようやく僕の方に身体を向けた。
「僕の父は、刑事なんだ・・・な~んて、ありふれた推理マンガの反応期待した?」
いや・・全然、思いつきませんでした。
「小坂先輩は・・・昨日・・あんな事があったのに、よく・・此処に来ましたね・・・いやっっ、ヘンな意味じゃなくて・・・昨日も・・勇気あるな・・・って・・・尊敬の意味で・・・」
僕は、喋り馴れていないせいもあり、完全にカミまくった。支離滅裂!
「別に・・・勇気・・・ってのじゃナイけど・・・・」
「はぁ・・・」
もちろん食欲など全く無いが、なんとなくきまりが悪かった。
小坂先輩は、屋上の入り口で突っ立て居る僕を、広げている分厚い本から一瞬だけ目を離し、チラッとだけ見た。
そしてまた、すぐに本に目を戻していた。
僕はなにげなく、小坂先輩の居る隣のベンチへ行き、座った。
何をするわけでもなく、ただ・・空を見た。
生徒が多く、屋上を利用する事もあり、屋上のベンチの上には、日よけの為のテントのような屋根が貼ってあった。
僕は、その隙間から青空を見ていた。
雲が高くて、真っ青な空だ。
誰が、死のうと、生きようと・・・この空だけは変わらずに、自分のペースで僕たちを眺めている。
「キミのクラスの3名・・・首に『偽』の文字が浮かんでたって。」
本に目を向けたまま、小坂先輩が突然言葉を発した。
あまりに突然だったので、僕は驚いて立ち上がった。
「はっっ・・・はいっ?!」
しかも、小坂先輩の喋った内容は、ゲーム参加者には、とてもリスキーな発言だ。
僕は、小坂先輩はゲームの参加者ではないのかも・・と、思った。
毎日毎日、人が変死しているのに、あまり話題に上らないのも、皆、自分が参加者だとバレたくないせいだ。
なのに、この人は、平気な顔でその内容を語っている。
「その3人が亡くなった夜中の0時、3人一緒に居たそうだ。」
「ど・・・どうしてそんな事・・・知ってるんですか・・?」
どこでそんな情報を仕入れてくるんだろう・・・この人。
小坂先輩は、本にしおりを差し込むと、ようやく僕の方に身体を向けた。
「僕の父は、刑事なんだ・・・な~んて、ありふれた推理マンガの反応期待した?」
いや・・全然、思いつきませんでした。
「小坂先輩は・・・昨日・・あんな事があったのに、よく・・此処に来ましたね・・・いやっっ、ヘンな意味じゃなくて・・・昨日も・・勇気あるな・・・って・・・尊敬の意味で・・・」
僕は、喋り馴れていないせいもあり、完全にカミまくった。支離滅裂!
「別に・・・勇気・・・ってのじゃナイけど・・・・」
「はぁ・・・」