初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
3.運命のお見合い

とうとう運命の日曜日になった。

場所は都内の有名ホテルのレストラン。てっきり料亭とかそういったところだと思い、着物を着る覚悟までしていた。

しかし今の私は着物ではない。

生まれてこのかた着た覚えのない可愛いワンピース。
メイクもいつもの薄いものではない。
由依ご自慢のモテメイク(らしい)

なんか…私誰ですかレベルのメイクだ。
私を知っている人が見たら、絶対分かってもらえない自信がある。


「千夏ちゃん今日は一段と可愛いわー!」


お母さんに変わらないぐらいの笑顔で、伯母さんは横で笑っている。

私にはそんな余裕微塵もないのに…。
もはや笑顔はひきつっている。


「お相手の方も喜ばれるわよー!」


そう言われますけど伯母さん。


…私肝心のお相手の方を知らないのですが。
< 10 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop