初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
たった一言。
でもその一言に私の体の緊張は簡単にほぐれた。
同時に心の方も、落ち着きが出てきた。

しかしそんな落ち着きも数分後には欠片さえなくなった。
もちろん江崎課長のせいで。


「一緒に寝てもいいか?」

頭上から降ってきた言葉に私は一瞬頭がフリーズした。

一緒に寝るということは…つまり同じベッドに入るということですよね!?
泊めてもらう身分で言うのもどうかと思うけど!
絶対寝れる自信ない。


「そんなに焦らなくても何もしない」

「本当ですか?」


抱きしめられた腕が少しゆるんだおかげで、私は江崎課長の顔をやっと見ることができた。
その江崎課長は大きく溜め息をついた。


「んー…俺我慢できる自信ないな…」

「えぇ!?何故ですか!?」

「千夏が悪い」

「わ、私何も悪いことしてません!」

「寝れる自信もないな…」

「ちょ、聞いてますか!?」


結局その後お風呂から着るものに至るまで貸してもらい、同じベッドで寝ることになった。

次の日の朝起きたら江崎課長に抱きしめられていて、声にならない叫びをあげたのは言うまでもない。
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