初めての恋はあなたと。 「その後」を追加しました
入っていたのは少しずつ残った野菜達。
周りを見れば結構調味料も揃っている。

…これはまさか江崎課長、自炊している?
私料理上手ではないんだけど…大丈夫?

ってそんなことを考えている場合ではない。
作ると決めたんだから作らないと!


「これだけ野菜があって調味料もあったら…野菜スープとか?」


我ながらもの凄く安直な答えだなと思いつつも、スープは温まるし野菜は栄養もあると言い訳をして作業に取り掛かった。



悪戦苦闘しつつ野菜スープが出来上がった頃、ガチャッとドアが開く音がした。

あ!江崎課長だ!

まるで飼い主を待っていたペットの気持ち。
会えるのが嬉しくて仕方ないという感じだ。

小走りで玄関へ向かうと、ちょうど靴を脱いでいる江崎課長がいた。


「江崎課長!おかえりなさい!」


勢いのまま言ってしまった。
江崎課長の驚いた顔を見て一気に後悔。

人様の家にお邪魔しておかえりなさいはないでしょう!
普通ならお邪魔してます、とかなのに!
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