不道徳でも愛してる〜歪んだ愛のカタチ〜【短編:完結】
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「…あっ、あん。
シズキっ、シズキっ!!」
向かい合ったまま
突き上げられる快楽に
私は彼の名前を何度も呼びながら
ギュッと彼の肩にしがみついた。
『…唯音…愛してる!!』
彼も私を抱き締めながら
何度も『愛してる』の言葉と
たくさんのキスを私にくれた。
やがて、事が済んで
グッタリと彼の胸板に凭れかかった私に
彼も息を整えつつ
私の頭や髪や背中を撫でながら
口を開いた。
『…俺達は世間と違って
全く同じような事を
唯音にさせてやれないけど
俺は唯音とともに生きていきたい。
歪んだ愛のカタチであっても
ずっと…一生離れないし離さない。』
彼からの言葉に私は
彼の首に腕を回すと
「…私も静樹だけを愛してる。
罪でも、歪んでいても構わないから
こうして静樹と
ずっと2人だけで暮らしたい。」
と、私からもギュッと抱きつくと
『…ありがとう。』
彼も私を抱き締めてくれた。
しばらく抱きしめ合った後
彼は私の体をそっと離すと
『…不道徳でも…唯音を愛してる。』
と、囁いて再び熱いキスをくれた。