たかしと父さん
再び再び30代
あの日の妻と同じように、娘にも彼氏ができた。成人を前に娘を産んで他界した妻・・・結局、元々が同級生だから僕も成人してなかったんだけど、まだ『世の中』のことが全然わかっていない僕のところに、産まれたばかりの娘を残して君は逝ってしまった。あの日から、義父はほとんど行方知れずになってしまったけれど、気持ちは分からないでもない。たまに、絵葉書が届いたり、生活が苦しいときに謎の仕送りが届いたりはしているので、元気でやってはいるようだ。

「あと・・・何年だ?」

妻が亡くなった年齢に娘が近づいていく。

「さら・・・」

妻が亡くなった年齢に娘が近づいていく。
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