スイートラブライフ
エプロンの正しい使い方
「ミィ! ミィったら! 早く来て」
大倉さんがリビングから大声で私を呼んでいる。
ベッドに入る前に、私は歯磨きをしてからキッチンでミネラルウォーターを飲んでいた。
「一体どうしたんですか?」
急いでリビングへ向かうと、ソファにいた大倉さんが雑誌を指差して「これ見て」と差し出してくる。
近付いてその指差している記事をみてみると、佐和子先輩が「もう読まないから」と事務所で私にくれた雑誌だった。
「これって……」
もらってから一度も中身を確認していなかったのだが、そこにはいわゆる男女の“ニャンニャン”についての特集が組まれていた。
この雑誌は普段は女性のライフスタイルやマネー情報などが掲載されているんだけど、ときどきこういった特集も組まれる。
開かれているページには、某アイドル事務所の男性トップアイドルがシーツの上に裸で横たわり、けだるげな表情でこちらを見ていた。
「この男より絶対僕のほうが色気があるよね?」
いくら大倉さんがカッコイイとはいえ、いくらなんでも二十代前半のアイドルと三十八歳の、そうは見えないけど、おっさんとを比べるには無理があるような……。
どう答えたらいいのか逡巡しているうちに、大倉さんが私の顔を両手で包み込んで見つめあう形になった。
大倉さんがリビングから大声で私を呼んでいる。
ベッドに入る前に、私は歯磨きをしてからキッチンでミネラルウォーターを飲んでいた。
「一体どうしたんですか?」
急いでリビングへ向かうと、ソファにいた大倉さんが雑誌を指差して「これ見て」と差し出してくる。
近付いてその指差している記事をみてみると、佐和子先輩が「もう読まないから」と事務所で私にくれた雑誌だった。
「これって……」
もらってから一度も中身を確認していなかったのだが、そこにはいわゆる男女の“ニャンニャン”についての特集が組まれていた。
この雑誌は普段は女性のライフスタイルやマネー情報などが掲載されているんだけど、ときどきこういった特集も組まれる。
開かれているページには、某アイドル事務所の男性トップアイドルがシーツの上に裸で横たわり、けだるげな表情でこちらを見ていた。
「この男より絶対僕のほうが色気があるよね?」
いくら大倉さんがカッコイイとはいえ、いくらなんでも二十代前半のアイドルと三十八歳の、そうは見えないけど、おっさんとを比べるには無理があるような……。
どう答えたらいいのか逡巡しているうちに、大倉さんが私の顔を両手で包み込んで見つめあう形になった。