溺れる蝶
きにせず携帯をしていると
「はじめまして。臨時できた芹沢です。」
どくんっ
低い音でやけに落ち着いた声が響いた時、自然と視線はその先生を見ていた
まわりもその先生に釘付けになっていた
長くもなく、短くもない髪の毛は黒く、無造作にセットされ、通った鼻に薄い唇、漆黒の瞳は切れ長で、
ただただ、綺麗だった
「芹沢先生は、吉野先生の入院期間の3ヶ月間副担任として皆と過ごしていくからよろしくなー。」
みんながざわざわとし始める
「ちょーーーかっこいいね!!!」
興奮状態のミホの声もあまり届かない
彼の姿に
私は魅了された