冷徹御曹司は政略妻の初めてを奪う
紬さんと結婚したあとに、決して穏やかで気楽な人生が待っているわけではないとわかっている。
社長に就くことが決まっている彼を支えていけるのかどうかも未知数だ。
私なりに努力するとはいっても全てがうまくいくとは限らないし、喧嘩だってするだろうし。
会社の行く末も順調にいくと保障されているわけではない。
多くの社員さんとその家族。
考えれば不安で震えるほどの責任を背負って会社を運営していかなければならない。
だからこそ、そんな苦しい将来を愛する人と共に寄り添って乗り越えていきたい。
助け合い愛し合って、誰もが幸せになるように私も紬さんの為に努力しよう。
きっかけは予想外のお見合いだったけれど、出会ってから築いてきたお互いへの思いは自分たちが育んできたもの。
結婚して幸せになろうと決めたのも、私達ふたり。
そして、二人に待っていたのは愛情に満ちた結婚だった。
結婚することの大前提である、愛が待っていた。