やさしい手のひら・後編
「凌。何言ってるの?ほら、もう寝て」
私が凌の布団を掛けようとしたら、
「やっとわかったんだ・・・。俺は自分の気持ちを押し殺して、亜美が幸せならそれでいいと思った。川崎さんの横で笑っているなら、それでいいと思った・・・。でも亜美と川崎さんが戻ることがないなら、俺でもいいんじゃないかって思ったんだ」
凌・・・
「だから俺は亜美ともう一度あの頃のようにやり直したい」
そんな・・・
私はどうしたら・・・
「俺は別れる気はない」
新くんも真剣な顔だった。そんな二人の姿に私はここから逃げたい、そんなことを思ってしまった
今、私は新くんの彼女。それなのに凌の気持ちを聞いて、同情なのか情けなのか、それとも事故後だからなのか一瞬でも凌のことを先に考えてしまった
でも答えなんて出せない
こんな状態で凌を突き放すこともできない
だからといって新くんを見捨てることもできない
「ちょっと待った!」
由里が間に入り
「本郷の気持ちもわかるよ。あんたがずっと亜美を忘れないでいたことは、私が一番良く知ってる。でも、今亜美は新くんの彼女であってね、はい別れますなんていかないでしょ。まして、亜美が一番驚いてるし。とりあえず、本郷がもうちょっと回復するまでこれは保留っていうことで!」
由里、私が言えないから言ってくれたんだね
私が凌の布団を掛けようとしたら、
「やっとわかったんだ・・・。俺は自分の気持ちを押し殺して、亜美が幸せならそれでいいと思った。川崎さんの横で笑っているなら、それでいいと思った・・・。でも亜美と川崎さんが戻ることがないなら、俺でもいいんじゃないかって思ったんだ」
凌・・・
「だから俺は亜美ともう一度あの頃のようにやり直したい」
そんな・・・
私はどうしたら・・・
「俺は別れる気はない」
新くんも真剣な顔だった。そんな二人の姿に私はここから逃げたい、そんなことを思ってしまった
今、私は新くんの彼女。それなのに凌の気持ちを聞いて、同情なのか情けなのか、それとも事故後だからなのか一瞬でも凌のことを先に考えてしまった
でも答えなんて出せない
こんな状態で凌を突き放すこともできない
だからといって新くんを見捨てることもできない
「ちょっと待った!」
由里が間に入り
「本郷の気持ちもわかるよ。あんたがずっと亜美を忘れないでいたことは、私が一番良く知ってる。でも、今亜美は新くんの彼女であってね、はい別れますなんていかないでしょ。まして、亜美が一番驚いてるし。とりあえず、本郷がもうちょっと回復するまでこれは保留っていうことで!」
由里、私が言えないから言ってくれたんだね