やさしい手のひら・後編
「だからもう病院には行くな」

「え…?」

「行けばあいつの思いも膨れ上がるし、お前も情が移る。そんな所には行かせられない」

「お見舞いでもだめなの?」

「だめ」

新くんの気持ちは強く、お見舞いもだめだと言われてしまった

「うん、わかった」

そう返事をしたのに私は、凌のいる病院へ足を踏み入れてしまったんだ

でもそれは純粋な気持ちで、怪我のことが気になるからで、凌を心配してのこと

私はそう思っていた・・・


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