やさしい手のひら・後編
月日が流れ、凌の所に行かなくなってから二ヵ月が経とうとしていた

季節はもう秋

緑の葉が色を変えていた

私は運動会の練習のため、毎日がクタクタだった

秋といっても太陽の日差しはまだ強く、外での練習は私の体力を消耗していた

疲れきった体でやっとマンションに着き、ドアを開けて玄関に入る

♪♪♪~

バックの中から携帯が鳴っていて、取り出して見ると由里からの着信だった

なんだろう…

久しぶりの電話になんとなく胸騒ぎがしていた   

「もしもし」

「亜美?」

「うん。久しぶりだね」

「あのね…」

由里の声が小さくなっていく

「最近、本郷の所行った?」

「…二ヵ月ぐらい行ってない」

「そうだよね。新くんだっているしね」

由里は何か言いたそうで…

「私も昨日久しぶりに病院に行ったんだ」

由里も凌の所に行ってなかったんだ…

「凌…どうだった?」

私は恐る恐る由里に聞いた


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