やさしい手のひら・後編
力強くお互いに手を握り締めながら教会を後にしようとしていた
私は出口で後ろを振り返った
健太とここで式を挙げたかった
ある訳がない私達の結婚式を想像していた
どんなに願っても私の夢は叶わなかった
こんなに近くに健太がいるのにここを離れたら、他人となり、別な人の夫となる
こんな現実を私は受け入れなくてはいけないんだね
ドアを閉め、車までの道のりさえ、もったいなくて帰りたくなくなる
こんな綺麗な星の下で私達は別れなければいけないなんて…
なんて残酷なんだろう
車に乗ってからも健太は私の左手を離さなかった
このままどこか遠くへ逃げたい
誰もいない場所で二人だけで…
今運転を邪魔して、ハンドルを揺らせば…
そんなバカなことまで考えてしまう
別れてから何度も再会してきたが本当に最後なんだ
マンションに近付くにつれ、私は胸が張り裂けそうなぐらい、心臓が痛くなっていた
私は出口で後ろを振り返った
健太とここで式を挙げたかった
ある訳がない私達の結婚式を想像していた
どんなに願っても私の夢は叶わなかった
こんなに近くに健太がいるのにここを離れたら、他人となり、別な人の夫となる
こんな現実を私は受け入れなくてはいけないんだね
ドアを閉め、車までの道のりさえ、もったいなくて帰りたくなくなる
こんな綺麗な星の下で私達は別れなければいけないなんて…
なんて残酷なんだろう
車に乗ってからも健太は私の左手を離さなかった
このままどこか遠くへ逃げたい
誰もいない場所で二人だけで…
今運転を邪魔して、ハンドルを揺らせば…
そんなバカなことまで考えてしまう
別れてから何度も再会してきたが本当に最後なんだ
マンションに近付くにつれ、私は胸が張り裂けそうなぐらい、心臓が痛くなっていた