やさしい手のひら・後編
「亜美もう少しで誕生日だね」
「うーん。やっと二十歳だよ」
「何欲しい?」
教室で優香が私の前の席に座って質問してきた
「何でもいいの?」
「高価な物はだーめ」
優香がクスクス笑っている
「考えておく」
「うん。一緒に買い行こう」
急に何が欲しいと言われてもな・・・
授業が始まり私は自分の右手を見ていた
健太とのお揃いの指輪を別れてすぐ外していた
ずっと指輪を付けていたので薬指に後が残っている
指輪の後を見るだけで切なくなってくる
健太はもう外しているのかな・・・
健太が高校卒業して東京に出て来てからもずっと指輪付けてくれていたよな・・・
やっぱりたまに健太のことを思い出していた
でも前より泣かなくなった
ただあの日の二人の姿だけは今でも夢に出て来ることがある
それだけ私にとって衝撃的だったということ
でも自然にそれもなくなって行くのだろう・・
「うーん。やっと二十歳だよ」
「何欲しい?」
教室で優香が私の前の席に座って質問してきた
「何でもいいの?」
「高価な物はだーめ」
優香がクスクス笑っている
「考えておく」
「うん。一緒に買い行こう」
急に何が欲しいと言われてもな・・・
授業が始まり私は自分の右手を見ていた
健太とのお揃いの指輪を別れてすぐ外していた
ずっと指輪を付けていたので薬指に後が残っている
指輪の後を見るだけで切なくなってくる
健太はもう外しているのかな・・・
健太が高校卒業して東京に出て来てからもずっと指輪付けてくれていたよな・・・
やっぱりたまに健太のことを思い出していた
でも前より泣かなくなった
ただあの日の二人の姿だけは今でも夢に出て来ることがある
それだけ私にとって衝撃的だったということ
でも自然にそれもなくなって行くのだろう・・