やさしい手のひら・後編
新くんが私の喜んでいる顔を見て笑っている。そして、
「バーカ」
と、口だけ動かして言っている
私は口をとがらせ新くんを睨むと
「久しぶりに笑ったんじゃねぇ?」
そう言って微笑んでいた
ドキッ
その顔に思わず心臓が飛び跳ねてしまった
それは健太の仕草に似ていたから・・・
私はまた新くんと健太を重ねていた
「今日、飯食いに行こう」
新くんに晩ご飯に誘われた。さきほどの笑顔のせいかなかなか返事を出来ずにいると
「具合悪いのか?」
「あ・・ううん」
「具合悪いなら送って行くぞ」
「だ、大丈夫」
心配そうな顔で私のおでこに手を当てて
「熱はないな」
触られたおでこが・・・熱い・・・
「着替えて行くぞ」
そう言ってスタジオから出て行った
私はこの心臓を静かにさせるため立ち止まったまま深呼吸をしていた
「亜美ちゃん」
「田村さん・・・」
「川崎くんのこと・・・」
申し訳なさそうに田村さんは私に言った
「いろいろ聞いたわ。亜美ちゃんがどんな気持ちだったか私はわかっているつもりよ。でも・・・新くんもいい子よ」
「はい・・・」
わかってる。新くんがどんな人かは・・・
「バーカ」
と、口だけ動かして言っている
私は口をとがらせ新くんを睨むと
「久しぶりに笑ったんじゃねぇ?」
そう言って微笑んでいた
ドキッ
その顔に思わず心臓が飛び跳ねてしまった
それは健太の仕草に似ていたから・・・
私はまた新くんと健太を重ねていた
「今日、飯食いに行こう」
新くんに晩ご飯に誘われた。さきほどの笑顔のせいかなかなか返事を出来ずにいると
「具合悪いのか?」
「あ・・ううん」
「具合悪いなら送って行くぞ」
「だ、大丈夫」
心配そうな顔で私のおでこに手を当てて
「熱はないな」
触られたおでこが・・・熱い・・・
「着替えて行くぞ」
そう言ってスタジオから出て行った
私はこの心臓を静かにさせるため立ち止まったまま深呼吸をしていた
「亜美ちゃん」
「田村さん・・・」
「川崎くんのこと・・・」
申し訳なさそうに田村さんは私に言った
「いろいろ聞いたわ。亜美ちゃんがどんな気持ちだったか私はわかっているつもりよ。でも・・・新くんもいい子よ」
「はい・・・」
わかってる。新くんがどんな人かは・・・