やさしい手のひら・後編
「私ね、健太と別れた時ほんとに辛かった・・・。でもね、それじゃいけないって気付けたの。心のどこかで健太が戻って来るかもってそう思ってたけど・・・時間が立つにつれて今はもうそんな期待はない。私は私なりの生き方でちゃんと頑張ってるから・・・」

泣くもんかって思っていたのに自然に涙が出てきてしまう・・・

「だから・・・もう大丈夫だから。心配してくれてありがとう」

「亜美・・・」

由里も涙を流していた

きっと自分は祐介くんとうまくいっていて私は別れてしまったから、申し訳ない気持ちだったんだと思う・・・

「私の分、祐介くんと幸せになってほしい」

「亜美・・・ごめんね。私ばっかり・・・」

「由里は悪くないよ。これからもずっと祐介くんを大事にしてあげて」

由里はポロポロ涙を零している

「凌も今日はありがとう」

「・・・」

「私、強くなったんだよ」

「おぉ」

もう昔の私じゃないよ

「辛い時は辛いって俺でも佐藤でもいいからちゃんと言えよ」

「うん、ありがと」

今私が泣いているのは嬉し泣き

みんなの気持ちが嬉しかったから・・・



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