やさしい手のひら・後編
映画を見終わり、ランチを食べて、久しぶりのショッピングを楽しむ

欲しい物がいっぱい。かわいい色のスカートを買うか買わないか悩んでいると、

「欲しいの?」

「うーん、悩んでる」

「お前らしい色だから買ったら?」

値段をもう一度見直し、考えていると

「買ってやるよ」

そう言って私の手からスカートを奪い取る

「ち、ちょっと待って」

「悩んでるなら買った方がいいから」

「あ、私が払う」

「いいよ。2週間一人にさせてたからお詫び」

「でも…」

「いいから」

悪いことしちゃった…買ってもらうつもりじゃなかったのに…

「次のデートで着てきて」

「う…ん、ありがと」

ショップの袋を渡された

「そんな顔をしない」

申し訳なくて、笑顔でいられないでいた

「俺が買ってやるって言ったんだから、そういう時は遠慮しなくていいから」

「う…ん」

私の顔を上げて、ほっぺったを横に引っ張り

「笑ってた方がお前らしい」

「こんなとこで恥ずかしいから」

私が笑うと新くんも笑う。気持ちが和らいでくる

その時だった

♪♪♪~

私の携帯が鳴っていた



< 99 / 199 >

この作品をシェア

pagetop