太陽の笑顔


「えっと、高坂満希さんですね、お待ちしていました」

スーツを着ている眼鏡をかけた細身の男の人が私たちを部屋の奥に案内する。

「どうぞお座りください」

『職員室』と書かれた部屋に案内され、椅子に腰を掛けた。


塾にも職員室なんてあるんだ…


「私はここの塾長をしています、小嶋勇太と申します」
部屋に案内してくれた眼鏡スーツの男性が自己紹介をする。
「よろしくお願いいたします」
お母さんが小嶋さんに頭を下げる。

堅苦しいな…

見ててそう思った。

塾ってこんなに堅苦しいものなの?

その後小嶋さんがこの塾の説明をしてくれたが、ぼーっとして詳しくは聞いていなかった。


「それでは今日から早速授業に入りましょう。高坂さんはえっと、個別指導をご希望ですね」
「はい、よろしくお願いいたします」

そう言ってお母さんが立つ。

「じゃあ満希、お母さん2時間後に迎えに来るから」
「わかった」

「それでは、高坂さんこちらへどうぞ」

小嶋さんが私を個別教室へ案内してくれた。
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