光のもとでⅡ
藤棚の外に立っていた鎌田くんはすでに制服に着替えており、どこか緊張した面持ちだった。
「鎌田くん、試合お疲れ様。残念だったね」
「うん……でも、自分にできることをやりきった感はあるんだ」
「なら、良かった……のかな? 鎌田くんはこれで引退?」
「そう。今日の試合で引退。ここからは受験勉強に切り替えなくちゃ」
前回のメールには医療従事者になりたい旨が書かれていたけれど、医療従事者といっても職種は様々。
鎌田くんの通う海新高校は四大への進学率が九十パーセント以上だ。そこからすると四大へ進むのが妥当だけれど……。
「進路は? やっぱり四大?」
「うん。藤宮の医学部が本命で、ほかにも何校か受ける予定」
「ツカサと同じ……」
思わず口をついた言葉に、
「……『つかさ』って、藤宮くん?」
「うん」
自分の表情が緩むのがわかった。
「鎌田くん、試合お疲れ様。残念だったね」
「うん……でも、自分にできることをやりきった感はあるんだ」
「なら、良かった……のかな? 鎌田くんはこれで引退?」
「そう。今日の試合で引退。ここからは受験勉強に切り替えなくちゃ」
前回のメールには医療従事者になりたい旨が書かれていたけれど、医療従事者といっても職種は様々。
鎌田くんの通う海新高校は四大への進学率が九十パーセント以上だ。そこからすると四大へ進むのが妥当だけれど……。
「進路は? やっぱり四大?」
「うん。藤宮の医学部が本命で、ほかにも何校か受ける予定」
「ツカサと同じ……」
思わず口をついた言葉に、
「……『つかさ』って、藤宮くん?」
「うん」
自分の表情が緩むのがわかった。